中国のネット事情

昨日ゲーム原画家のYuyiさんとツイッターでチャットしたとき、こんなツイートがもらいました

@lovee 「翻墙」てツールとかですか?でもみんなそこまではしないのだろう…(=w=)

一応背景を紹介しておきましょう、最初はYuyiさんが「中国で暮らしてる日本人のブログ楽しみに見てたのに、金盾が厳しくなったそうで更新止まっちゃった(ノд-。)もうこんなブログ3つ目よ~(泣)」と言いまして、これに対して私は「@Yuyitan ご愁傷さまです、中国暮らすためには「翻墙」が必須技能ですね」と言って、それで上記のコメントを頂きました

では、Yuyiさんの質問についてまず答えましょう、簡単にいえば、「翻墙」(中国読み:ファンチャン)というのは、ネット検閲などによってブロックされたウェブサイトを抜け道を使ってアクセスする行為を指す言葉です。御存知の通り、中国ではとても厳しいネット検閲がかかれており、ユーチューブやウィキペヂア、そしてもちろんツイッターも含めてたくさんのウェブサイトやサービスに通常ではアクセス不能な状態になっています、ここで「ブロックする」基準というものは非常にあいまいで、基本的に「間違ってブロックすべきサイトをブロックしなかったよりも、間違ってブロックすべきでないサイトをブロックしたほうがいい」というスタンスを取っているのでアクセス不能なサービスが沢山出ているのが現実です

たとえば上のYuyiさんのツイートで「金盾が厳しくなったそうで更新止まっちゃった」と書いてありますが、はっきり言えば検閲によって中国内陸部でのアクセス不能によって更新不能になったということです。ここでもまた一つの単語「金盾」(中国語読み:ジンドゥン)が出てきました。この「金盾」というのは以前の江沢民時代の一つのプロジェクト「金盾プロジェクト」を指し、このプロジェクトはネット検閲のプロジェクトとよく指摘される。そしてこのプロジェクトは今でも活躍しており、沢山のサイトをブロックしていっている。

ただし、実は中国では普段この単語を使うことはなかなかありません、代わりに「ぼうかちょうじょう」や「グレートファイヤーウォール」、もしくはその略の「ジーエフダブル」を使うことが多く、そして今では「墙」(中国読み:チャン)という単語も使うようになっていました。これは漢字一文字でとても短いのですが、字面通り、壁・フェンスのような内部と外部を区切るためのものであり、「中国と世界の間にある壁」のようなイメージで、とてもふさわしい単語とも言えるのでしょう

そして、元々は名詞であるはずの「墙」ですが、動詞としても今使われています、例えば一つのサイトがネット検閲によりアクセス不能な状態になってしまえば、「被墙了」、つまり無理矢理に日本語に訳せば「牆された」と言います

では、どんなサイトなら「牆される」のでしょうか?上でも書いてある通り、そのブロックする基準は非常に曖昧になっているので詳しくは説明できないが、分かっているのは性的コンテンツの含むサイトや政治的にちゅうごくきょうさんとうに悪影響を与えると思われるサイトなら基本的にブロックされる。そしてたくさんの場合はキーワードによって機械が判断し、ブロックする、この記事で、そのようなキーワードになりそうな単語は仮名のままで載せるのはこの理由なのです、そんなキーワードのせいで標的にされる可能性があるから
もちろん人力で判断する場合もたくさんあるので、これも仮名のままにする理由の一つとなります、日本語読めなければ大丈夫であるはずだから

さて、なんてYuyiさんのツイートで、たくさんの友達のブログがブロックされたのでしょうか?これはたとえ自分のブログではブロックされる要素がなくても、大手なブログサービス、例えばFC2を使っている場合、同じサービスを使っている別の人がブログにブロックされる要素があれば、サービスまるごと、つまりFC2をブロックしてしまう可能性もありますので、自分がただの犠牲に過ぎないということです。ちなみに実際FC2は本当に既にブロックされた状態です。

サービスまるごとブロックするのはFC2だけじゃなく、ユーチューブやツイッターもこのような方法でブロックされたのです。ではこれ以外にどんな方法があるかというと、一番広く使われるのは他にIPアドレス・ドメインをブロックする方法があります、つまり、もしこのブログがブロックされたとすれば、独立なドメインを持っているのでこの二つのどちらかの方法でブロックされるのでしょう。対処法として、IPアドレスがブロックされたらレンタルサーバープロバイダーに別のIPアドレスに切り替えてもらい(もし可能であれば)、ドメインがブロックされたら別のドメインを使うしかありません

また、ちょっとハイテクな感じがしますが、インスタントキーワードブロックのような方法もあります。そもそもたくさんの場合はキーワードでブロックするサイトを判断するのでこの方法を使う理由がいきなりわからないかもしれないのですが、これは特に検索エンジンに仕掛けられるのです。つまり、例えば、グーグルはまだ中国で完全に遮断されたわけではないので内陸部でも一応使えますが、例えば中国でグーグルを使って「ほうりんこう」のようなキーワードを検索してしまえば、いきなり「サーバーに接続できません」のようなアラートが出てしまいます。この仕組は極めて簡単であり、検索エンジンに検索のリクエストを送るとき、検索する単語は必ずサーバーにISP経由で送信するわけです。ISPにリクエストがついたら、その単語がブロックするキーワードであるかどうかを検閲のサーバがチェックし、キーワードであればすぐにグーグルへの接続を遮断してしまい、直すのに場合にもよりますがおおよそ5分くらいかかります

では、本題に入りますが、ネット検閲を回避する方法はなんでしょうか?これもたくさんあります。パソコンのインターネット接続自体を完全に回避させる方法としては、プロキシサーバを使う方法があります。これもいろいろやり方ありますが、私が使っているのはSSHを使う方法です。つまり今このブログのサーバを使って、まずSSH方式で自分のパソコンとブログのサーバを接続・リクエストし、アクセスしたいサイトはこのブログのサーバがデータを読み取ってから自分のパソコンに送信する。この場合、SSH方式を使っているので、パソコンとブログのサーバとの全てのデータのやり取りは暗号化されるからセキュリティ性が高いとも言えます

そしてVPNを使う方法もあります。VPNについての説明はここでお控えさせていただき、興味のある人はグーグルで検索してみてください。この場合はプロキシサーバを使うのと少しだけ違い、サーバじゃなくてネットワークを使っているのです

完全回避じゃない方法もあります、例えばちょっとだけ軽くアクセス出来ないサイトへ行ってみるだけのであれば、オンラインプロキシという手段もあります。名前に「プロキシ」という単語も出てきますが、上の方法とは違い、ウェブサイト閲覧しかできません、つまりダウンロードなどの目的では使えません;また、ツイッターだけならプライベートAPIを使ったりする方法もあります

さて、また最初の質問に戻りますが、なんで「翻墙」なのでしょうか?「墙」は検閲、遮断、ブロックの意味ですが、「翻」とはなんでしょう?実は「翻」は動詞で、ここではその「墙」を乗り越える、もしくは回避するという意味で使われています。ちなみに、「翻墙」という単語は昔から存在します。前述通り「墙」は壁やフェンスの意味なので、学校などのところでももちろん「墙」はあります。そして例えば学校の時間で、通常では外へ出ることは禁止なときに、その「墙」を越えて学校の外へ出てしまうことも「翻墙」と言います。もちろん私も昔(高校時代)こんな真似をしたことがあります

以上、中国のネット事情についての簡単な説明です

Author: 星野恵瑠

Mac user, Niji-Ota, Chinese, Now working in Japan at MAGES. Inc., Future's aim is that one day my name can be listed in Wikipedia

24 thoughts on “中国のネット事情”

  1. @Lovee:
    因为fc2被墙导致我空间上不去..那不是一个性质么..
    fc2的确难用….习惯就好~ ( ̄‥ ̄)
    早知道wordpress.com有可用空间我就不用fc2了.. (=v=) 真可惜被墙了…也好在被墙了..这样一般人都不会去了..

      (Quote)  (Reply)

  2. 说G.F.W的东东~~呵呵~~还算是看明白了,嘻嘻~
    这个G.F.W与GW是齐名的了啊~~有史以来最牛的存在。。。我们不得不被这个玩意搞的团团转,看似无形却有形。

      (Quote)  (Reply)

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